Scanpst.exe(受信トレイ修復ツール)

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Scanpst.exe

Outlookのエラー

仕事先ではメーラーとしてOutlookを使っているのですが、誰かしらのPCで定期的にこんなエラーメッセージが表示されます。

Microsoft Outlookを起動できません。Outlookウインドウを開けません。このフォルダのセットを開けません。Outlookデータファイル xxx.pstは、最後にこのファイルを使用したプログラムによって正しく閉じられませんでした。このファイルは正しく修正されるまで開けません。
既定のメールフォルダを開けません。ファイル xxx.pst は個人用フォルダファイルではありません。
メッセージング インターフェイスによって原因不明のエラーが返されました。
Microsoft Office Outlookを起動できません。Outlookウィンドウを開けません。このフォルダのセットを開けません。ファイルxxx.pstでエラーが検出されました。Outlookと、すべてのメール処理機能を備えたアプリケーションを閉じてください。そして、受信トレイ修復ツール(Scanpst.exe)を使用してファイルを診断し、ファイル内のエラーを修復します。詳細については、受信トレイ修復ツールのヘルプを参照してください。

これらのエラーメッセージはOutlookのPSTファイルの破損が原因の場合が多いです。

OutlookのデータはExchangeサーバーに保存される

Outlookは本来、Exchangeサーバーのクライアントアプリです。

Exchangeサーバーとはメール(メッセージ)、連絡先、予定、タスク、メモを保存・処理するサーバーです。

つまり、それらのデータは基本的にExchangeサーバー内のデータベースに保存され、Outlookは通常、サーバーに保存されている情報を表示したり、操作したりしているわけです。

もちろん、Exchangeのデータベースは堅牢性が確保されており、壊れたなどという話は聞いたことがありません。

データのローカルの保存先がPSTファイル

OutlookのデータはExchangeサーバーだけでなく、Outlookを動作させているPCのハードディスクに保存することもできます。

その場合も保存先がハードディスク内のxxx.pstファイルです。

どうもPSTファイルはExchangeサーバーのデータベースのように堅牢ではないようで、比較的よく破損します。

Exchangeサーバーを使っていない場合

前述の通り、OutlookはExchangeサーバーのクライアントとして設計されていますが、Exchangeなしでスタンドアロンで使うこともできます。

そのため、PSTファイルが破損するとメール、連絡先、予定、タスク、メモなど、すべてのデータを失うことになります。

Exchangeサーバーのメールをローカルに移している場合

各社員にすべてのメールを保存できるだけのExchangeのメールボックス容量を割り当てられない場合があります。

そのような場合、各社員は古いメールをExchangeから自分のローカルPCに移動している場合がほとんどです。

移動されるのは古いメールがほとんど(予定などはサイズが小さいのと他の社員との共有ができなくなるためあまり移動されるケースはありません)のため、PSTファイルが破損すると古いメールを失うことになります。

受信トレイ修復ツール

PSTファイルの壊れやすさはOutlookの開発元であるマイクロソフトも認識しているようで、なんと「Outlook 個人用フォルダー ファイル (.pst) を修復する方法」をKB272227として公開しています。

このKBではOutlookと共にコッソリ(?)とインストールされている受信トレイ修復ツール(Scanpst.exe)を使ってPSTファイルを修復する方法が説明されています。

Scanpst.exe

これで修復できればいいのですが、現実にはなかなか難しいものがあります。

わかりにくい

Officeの他のKBにも言えることですが、とにかくわかりづらいです。

Scanpst.exeが見つからない

受信トレイ修復ツールはスタートメニューにないため、エクスプローラーからScanpst.exeを直接実行する必要があります。

しかし、Scanpst.exeは以下の要素によって存在する場所が変わるのです。

  • Outlookのバージョン
  • Windowsのバージョン
  • 32ビット版か64ビット版か
  • MSIインストールかクイック実行インストールか

PSTファイルが見つからない

以下のような性質を持つPSTファイルを一般のPCユーザーが探すのは難しいものがあります。

  • PSTファイルは複数作成できる。
  • PSTファイルのデフォルトの場所は以下の要素に依存する。
    • Outlookのバージョン
    • Windowsのバージョン
  • PSTファイルのデフォルトの場所は隠しフォルダーになっているため、エクスプローラーのデフォルト設定では見えない。

応答なし

頑張ってScanpst.exeを見つけて起動し、頑張ってPSTファイルを見つけて修復を開始し、無事にPSTファイルが修復できればラッキーなことです。

しかし、受信トレイ修復ツールはよく「応答なし」の状態になります。

つまり、結果的にPSTファイルを修復することができない場合があります。

Stellar社のPST修復ツール

受信トレイ修復ツール(Scanpst.exe)の使い方がよくわからない、または応答なしになる等でPSTファイルを修復できない場合、修復 for Outlookがオススメです。

開発元のStellar社はデータ復元ソフトで有名な会社です。

Stellar社は海外企業ですが修復 for Outlookは日本語対応しており、日本のソースネクストが販売とサポートをしています。

Scanpst.exeのようにアプリが見つからない、なんてことがないのは当然として、Outlookファイルの検索機能によりPSTファイルが見つからない、なんてこともありません。

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